引っ越しやリフォーム、海外赴任など、大切な家具を一時的に保管する必要が生じることがありますよね。そんな時に頼りになるのがトランクルームです。しかし、適切な選び方や保管方法を知らないと、大切な家具にカビが生えたり、傷がついたりする可能性があります。
この記事では、トランクルームで家具保管を成功させるための具体的な方法をお伝えします。料金相場から保管のコツまで、実際に利用する前に知っておきたい情報を詳しく解説していきます。
トランクルームの種類と家具保管に適したタイプ
トランクルームには大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解して、家具保管に最適なものを選びましょう。
屋外型トランクルーム
屋外型は車を横付けできるため、大型家具の搬入出が非常に楽です。同じサイズなら屋内型より料金が安く、コストを抑えたい方におすすめです。ただし、温度や湿度の管理ができないため、保管する家具を選ぶ必要があります。
アウトドア用品や季節用品、金属製の家具など、温度や湿度の影響を受けにくい家具に適しています。革製のソファや木製家具の長期保管には向いていません。
屋内型トランクルーム
屋内型は空調設備が整っているため、デリケートな家具の保管に最適です。温度や湿度が管理されているので、木製家具や革製品も安心して預けることができます。セキュリティ面でも優れており、高価な家具の保管にも向いています。
ただし、屋外型と比べて料金が高く、車を横付けできない場合が多いため、搬入出に手間がかかることがあります。
宅配型トランクルーム
宅配型は小型の家具や家電に限定されますが、自宅まで集荷に来てくれるため非常に便利です。大型家具には対応していないものの、小さな家具や季節家電の保管には重宝します。
家具保管に必要なトランクルームの広さ
適切な広さを選ぶことで、無駄な費用を抑えながら効率的に家具を保管できます。家族構成や保管する家具の量に応じて選びましょう。
家族構成 | 推奨サイズ | 保管可能な家具例 |
---|---|---|
一人暮らし | 1畳程度 | 電子レンジ、小型冷蔵庫、扇風機 |
2人家族 | 2〜3畳 | ダイニングテーブル、椅子、テレビ台 |
4人家族 | 3〜4畳 | ソファ、冷蔵庫、洗濯機、ベッド |
大型家具を多数保管する場合は、10畳以上の広いスペースが必要になることもあります。事前に保管したい家具のサイズを測っておくと、適切な広さを選びやすくなります。
東京でのトランクルーム家具保管の料金相場
東京都内でトランクルームを利用する場合の料金相場をご紹介します。立地や設備によって大きく変わるため、参考程度にお考えください。
屋外型の料金相場
1畳あたり月額5,000円〜8,000円程度が相場です。郊外であれば3,000円台から利用できる場合もあります。初期費用として敷金礼金や事務手数料が別途必要になることが多いです。
屋内型の料金相場
1畳あたり月額8,000円〜15,000円程度と、屋外型より高めです。都心部では20,000円を超える場合もあります。空調設備やセキュリティの充実度によって料金が変わります。
家具をトランクルームに保管する前の準備
適切な準備をすることで、家具を良い状態で保管できます。以下の手順で準備を進めましょう。
清掃と乾燥
家具についた汚れやほこりは必ず落としてから保管します。特に木製家具は湿気に弱いため、しっかりと乾燥させることが重要です。拭き掃除の後は十分に乾かしてから搬入しましょう。
分解できる家具の処理
ベッドやテーブルなど分解可能な家具は、部分的に分解することで効率よく収納できます。ネジや部品は紛失しないよう、ビニール袋にまとめて家具に貼り付けておくと安心です。
保護材の準備
家具の表面に傷がつかないよう、毛布やプチプチなどの保護材で包みます。特に角の部分は傷つきやすいため、重点的に保護しましょう。
トランクルーム内での家具保管のコツ
トランクルーム内での配置や保管方法にも気を配ることで、家具を良い状態で保つことができます。
通気性の確保
すのこを床に敷いて通気性を良くすることが最も重要です。湿気対策として、家具と壁の間にも適度な隙間を作りましょう。ホームセンターで購入できるすのこは、湿気対策の基本アイテムです。
防虫対策
木製家具を長期保管する場合は、防虫剤を設置することをおすすめします。1年以上の長期保管では特に重要で、100円ショップでも購入できる防虫剤で十分効果があります。
安全な配置
重い家具は下に、軽い家具は上に配置するのが基本です。積み上げすぎると取り出し時に危険なため、安定性を重視した配置を心がけましょう。
家電製品の保管時の注意点
家具と一緒に家電製品を保管する場合は、特別な注意が必要です。適切な処理をしないと故障の原因になります。
冷蔵庫の保管準備
冷蔵庫は運搬の2日前までに電源を抜き、完全に水抜きをします。庫内を清掃・除菌した後、扉を開けた状態で乾燥させます。保管時も扉を開けたままにして、乾燥剤を入れておくと安心です。
洗濯機の保管準備
洗濯槽クリーナーで3回以上洗浄し、給水ホースと排水ホースの水抜きを行います。完全に乾燥させてから搬入し、保管時もふたを開けておきます。
季節家電の保管
扇風機やヒーターなどの季節家電は、購入時の箱があれば箱に戻して保管します。電池は抜いておき、コードは絡まないよう整理してから収納しましょう。
トランクルーム選びのポイント
家具保管に適したトランクルームを選ぶためのチェックポイントをご紹介します。
アクセスの良さ
車で通いやすい立地にあるかどうかは重要なポイントです。駐車場が完備されているか、搬入出しやすい構造になっているかも確認しましょう。台車の貸し出しサービスがあると便利です。
空調設備の有無
デリケートな家具を保管するなら、空調設備は必須条件です。除湿機能があるかどうかも重要で、湿度管理ができる施設を選びましょう。
セキュリティ体制
防犯カメラの設置状況や入退室管理システムの有無を確認します。高価な家具を保管する場合は、セキュリティの充実度も重要な判断材料になります。
よくあるトラブルと対策
実際にトランクルームで家具保管をする際によくあるトラブルと、その対策方法をお伝えします。
カビの発生
湿度管理ができていないとカビが発生しやすくなります。定期的に様子を見に行き、除湿剤を交換することで予防できます。空調設備のある施設を選ぶことが根本的な対策です。
虫害
木製家具に虫が発生することがあります。防虫剤の設置と定期的なチェックで予防しましょう。長期保管の場合は3か月に1度程度の頻度で確認することをおすすめします。
搬入出時の事故
重い家具の搬入出時にケガをするリスクがあります。無理をせず、必要に応じて運送業者に依頼することも検討しましょう。多くのトランクルーム業者が運送サービスを提供しています。
まとめ
トランクルームでの家具保管を成功させるには、適切な施設選びと保管準備が欠かせません。デリケートな家具には空調完備の屋内型を、コストを重視するなら屋外型を選ぶなど、保管する家具の特性に応じて使い分けることが大切です。
事前の清掃や乾燥、すのこによる通気性確保、防虫対策などの基本的な準備を怠らなければ、大切な家具を良い状態で保管することができます。料金だけでなく、アクセスの良さやセキュリティ面も考慮して、最適なトランクルームを選んでくださいね。