オフィスや自宅で書類が増えすぎて困っていませんか?法定保存文書や重要書類の保管場所に頭を悩ませている方も多いでしょう。そんな時に候補として挙がるのがトランクルームでの書類保管です。
しかし、大切な書類をトランクルームに預けても本当に安全なのでしょうか。今回は、トランクルームで書類保管をする際のメリットとデメリット、そして注意すべきポイントについて詳しく解説します。
トランクルームで書類保管は可能なのか?
結論から言うと、トランクルームでの書類保管は基本的に可能です。トランクルームは物品を預けるというよりもスペースを借りる仕組みのため、危険物などを除いて指定スペースに収まるものなら預けることができます。
書類も段ボールに入れて整理しておけば問題なく保管できます。国土交通省の許可を受けた業者が運営しており、荷物の保証義務もあるため、一定の安心感はあるでしょう。
トランクルームで書類保管するメリット
オフィススペースの有効活用
最大のメリットは、オフィスや自宅のスペースを有効活用できることです。書類で埋まっていたスペースを他の用途に使えるようになり、作業効率の向上にもつながります。
特に法定保存文書のように長期間保管が必要な書類は、日常的にアクセスする必要がないため、トランクルームでの保管が適しています。
コスト削減効果
オフィスの賃料と比較すると、トランクルームの利用料金は格安です。書類保管のためだけに広いオフィスを借りる必要がなくなり、大幅なコスト削減が期待できます。
また、移転時の荷物量も減るため、引越し費用の削減にもつながるでしょう。
柔軟な保管量調整
書類の量が少なくても気軽に利用できるのもメリットの一つです。書類保管サービスの中には最小ロットが大きく設定されているものもありますが、トランクルームなら少量からでも対応可能です。
書類以外の物品も同時保管
トランクルームなら書類だけでなく、関連する備品や季節家電なども一緒に保管できます。取扱説明書と家電をセットで保管しておけば、必要な時にすぐに確認できて便利です。
トランクルームで書類保管するデメリット
セキュリティ面の不安
最も注意すべきはセキュリティ面の問題です。多くのトランクルームでは監視カメラや防犯システムを導入していますが、書類保管専門のセキュリティ対策ではありません。
特に個人情報や機密文書については、万が一流出した場合の責任問題を考えると、トランクルームでの保管は避けた方が賢明でしょう。
保管環境の問題
書類の保管には適切な温度と湿度管理が重要ですが、すべてのトランクルームが書類に適した環境を提供しているわけではありません。特に屋外型のトランクルームは湿度調整がされておらず、書類が傷む可能性があります。
湿度に弱い書類や長期保管が必要な重要書類については、環境面でのリスクを十分に検討する必要があります。
管理の手間
トランクルームに書類を預けた場合、書類の管理はすべて自分で行わなければなりません。どこに何があるかを把握し、必要な時にすぐに取り出せるよう整理しておく必要があります。
また、預け入れも取り出しも利用者自身が行う必要があり、在宅勤務が増えた現在では、わざわざトランクルームまで足を運ぶのが負担になることもあります。
書類保管に適したトランクルームの選び方
屋内型を選ぶ
書類保管には屋内型のトランクルームを選びましょう。温度や湿度の変化が少なく、書類の劣化を防げます。屋外型は外気の影響を受けやすく、書類保管には適していません。
セキュリティ対策を確認
防犯カメラ、センサー、機械警備などのセキュリティ対策が充実している施設を選びましょう。24時間365日の監視体制があると安心です。
アクセスの良さ
必要な時にすぐに書類を取り出せるよう、アクセスの良い立地を選ぶことも重要です。駐車場が完備されていれば、重い書類の搬入も楽になります。
トランクルームと書類保管サービスの比較
項目 | トランクルーム | 書類保管サービス |
---|---|---|
料金体系 | スペースに応じた定額料金 | 預入箱数に応じた料金 |
預入・取出 | 利用者自身が作業 | WEBから依頼可能 |
セキュリティ | 一般的な防犯対策 | 書類管理専門の高セキュリティ |
保管環境 | 施設により差がある | 書類に最適化された環境 |
管理機能 | 自己管理 | WEBで書類管理可能 |
トランクルームでの書類保管が適しているケース
以下のような場合には、トランクルームでの書類保管が適しています。
- 個人事業主や個人で、預けたい書類の数が少ない場合
- 機密性の高くない一般的な書類の保管
- 書類以外の物品も一緒に保管したい場合
- コストを最優先に考えたい場合
法定保存文書の保管について
会社の法定保存文書には、それぞれ保管期間が定められています。株主総会議事録は10年、取引に関する帳簿は7年、監査報告は5年といった具合です。
これらの文書をトランクルームで保管する場合は、保管期限の管理を確実に行い、適切なセキュリティ対策が取られた施設を選ぶことが重要です。
まとめ
トランクルームでの書類保管は、コスト面やスペース活用の観点から多くのメリットがあります。しかし、セキュリティや保管環境の面では専門的な書類保管サービスに劣る部分もあります。
重要なのは、保管したい書類の性質や量、予算などを総合的に判断して最適な選択をすることです。機密性の高い書類は専門サービスを、一般的な書類はトランクルームを使い分けるのも一つの方法でしょう。
書類保管でお悩みの方は、まず自分のニーズを整理して、最適な保管方法を検討してみてください。